フランキンセンス(Frankincense /ラテン語:Boswellia carteri)

frankincense
フランキンセンス

初めてこの香りを嗅いだ私の印象は「ツンとする香り」です。
何となく病院やお寺をイメージするような感じ。

このフランキンセンスを調べれば調べるほど、とても万能で私は大好きになりました。

ではこのフランキンセンスについて詳しく見ていきましょう。

目次

概要

Frankincense(Boswellia carteri)

カンラン科

抽出部位:樹脂

抽出方法:水蒸気蒸留法

揮発性:ベースノート

主要成分:α‐ビネン、リモネン、シメン、ベルべノン

主産地:エチオピア、エリトリア、スーダン

ニート(原液)での使用が可能
※ただし、子ども、妊婦、高齢者、肌が弱い人は注意

特徴・製造方法

フランキンセンスとは古いフランス語で「高品質の薫香」という意味です。
アラビア語で「オリバナム(乳)」または日本語では「乳香」という別名もあります。

この木は乾燥した地域で生息し、北東アフリカ、インド、アジアでも生息されていますが、アフリカ東部(ソマリア付近)あたりで取れたものが上質とされています。

木に切り込みを入れると、その傷口から乳白色の樹液が垂れてきます。それが固まったものを採取。それがフランキンセンスです。

このアフリカの乾燥した地域は貧困や紛争がで悩まされる地域で育つため、そこに住む人たちの収入源にもなっています。
かつての乱獲による絶滅の危機にありますが、現在は、収穫の間隔を空けて木の修復を待ったり、新たな木を植えたり、この木を守ろうという動きもあります。

また、このフランキンセンスは熟成されるとまた違った香りがするもので、普通の精油の寿命は2年程度ですが、5~6年もつものもあり、長く楽しめる精油でもあります。

効能(心)

呼吸が入りやすくなり、心が落ち着くようになります。
そして、αビネンの働きにより、血流が増加し、大脳が活性化されます。

  • 不安や強迫観念を浄化してくれる
  • 平穏な心を取り戻す
  • リラックス効果
  • 心を前向きにしてくれる

【こんなときに】
緊張時、パニック障害、瞑想時、うつ状態、冷や汗、強いストレス

効能(身体)

  • 呼吸器系の不調の改善
  • 尿路系の抗炎症作用
  • 子宮の強壮作用
  • 消化促進作用
  • 免疫改善

【こんなときに】
気管支炎、喘息、膀胱炎、生理時の不調、けが

効能(皮膚)

  • 収斂作用(毛穴を一時的に引き締めて、汗や皮脂の過剰分泌を抑制する作用)
  • 強壮作用
  • しわ、たるみ改善
  • 皮膚再生
  • 創傷の改善

【こんなときに】
アンチエイジング、傷、顔や身体のマッサージ

ストーリー

フランキンセンスが出てくる有名なお話といえば新約聖書の「マタイによる福音書」第2章にでてくる3つの贈り物「黄金(おうごん)・乳香(にゅうこう)・没薬(もつやく)」です。

王が生まれたと神のお告げで知った東方に住む3人の占星術の学者が、生まれたばかりのイエスのもとを訪れ、プレゼントしたといわれています。(このことがきっかけで、当時のイスラエル王ヘロデに狙われたともいわれています。)

それほど、神聖で高貴なものだったフランキンセンス。

歴史はさらにさかのぼって、紀元前1,500年のエジプト医学書(エーベルスパピルス)で喉の感染症や喘息の発作の用途に効くという内容で登場しており、この医学書はさらに紀元前3,400年より前にできたものの書き写したものだと言われています。
つまり、約紀元前5,000年ほどからこのフランキンセンスは使用されてきました。

当時のエジプトは香りがとてもブーム。なぜなら、「香りは神に近づく手段であり、神と人間を結び付けるもの」とされていました。神聖な儀式のときには欠かせない存在。そして、ミイラ作りにも使用されてきました。

『歴史の父』と呼ばれるヘロドトス。紀元前500年に書かれた彼の書物では、「フランキンセンスは蛇によって守られている。エゴの木から取れるstoraxを焚かなくてはならない。」と言及されている。
これは、フランキンセンスがとても人気でライバルを警告したための神話ともいわれています。

旧約聖書にも登場する古代イスラエルの王ソロモンに会うために、古代エチオピア女王であったシバが贈り物としてたくさんの当時貴重なスパイスや宝石とともに、フランキンセンスを送ったとも伝えられています。

このように、昔から高貴で神聖で万能なものとして崇められてきたフランキンセンスです。

フランキンセンスの香りは二つの役割があるそうです。

  • 人々の生活の役割として:生きている喜びや楽しさ(来客を歓迎する意味)
  • 宗教的な役目:神との結びつき(神への賛美)

コーヒー発祥の地と言われている「エチオピア」
現在でも、伝統的な行事として、家族とゲストが楽しい時間を共有するための「コーヒーセレモニー」が行われます。
家族の女性メンバーが床や地面に植物をまき、来客を歓迎するという意味でフランキンセンスなどのお香を焚き、空気を香り高くした中でコーヒー豆を焙煎しゲストに香りを楽しんでもらうというものです。そして、そのゲストは帰り道にも、服に着いたフランキンセンスの香りでその楽しいひと時を思い出すということです。

現在のカトリック教会では現在でもミサの時やお葬式の時にフランキンセンスが焚かれます。神の崇拝の証、そしてお葬式では亡くなった人が神とともにある祈りとして、神への尊敬と崇拝の役割として焚かれています。


まとめ

このように調べれば調べるほど、効能、歴史に惹かれていくフランキンセンス。

ストレスがたまるほど忙しい時、何かに迷っているとき、急に人前で話さなくてはいけない場面などに使いたいと思います。
それに何よりアンチエイジング!世界三大美女のクレオパトラ、楊貴妃も使用していたといわれるフランキンセンス。
40過ぎても若々しくいたい!たくさん取り入れていこうと思いました。

また万能なので、いざという時のお守りとして旅行のときなどにも持っていくのにいいかもしれませんね。


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