ゼラニウム(Geranium/ラテン語:Pelargonium graveolens)

geranium

この香りを嗅いで感じた印象はとてもさわやかな感じでした。

レモンやティートリーのようなスッキリとした香りの中に、フランキンセンスのような甘いやさしい香りも感じました。

このゼラニウムについて詳しく見ていきましょう。

目次

概要

Geranium(Pelargonium graveolens)

フウロソウ科

抽出部位:葉 (花も使用することがある)

抽出方法:水蒸気蒸留法

揮発性:ミドルノート

主要成分:シトロネロール、ゲラニオールなど

主産地:南アフリカ、マダガスカル

注意点:敏感肌の人に刺激する場合がある。ホルモン系に働くので、妊娠中には不向き。

特徴・製造方法

一般的にゼラニウムは庭で育てる花として、育てやすくとても人気です。この精油に使われているゼラニウムはローズゼラニウムともいわれ、60cm~1m 近くまで成長する多年生の低木で、葉からローズのような香りがする植物です。

こちらを水蒸気蒸留法で抽出します。

このローズのように甘く、レモンのようにさわやかな香りは人気があり、フランスの香水によく使われています。

効能(心)

  • 鎮静作用
  • 交感神経の鎮静
  • 血圧降下作用
  • 神経バランス回復作用
  • 血行促進作用
  • リラクゼーション促進
  • 抗うつ効果

【こんなときに】
ストレス、不安、興奮している人を落ち着かせる、やる気アップ、ホルモンの影響でのイライラ(PMS・更年期等)

効能(身体)

  • 解毒作用
  • 利尿作用
  • 収斂作用
  • 止血作用
  • 抗炎症作用
  • 副腎皮質調整

【こんなときに】
生理痛、生理周期のみだれ、静脈瘤、むくみ、帯状疱疹

効能(皮膚)

  • 抗炎症作用
  • 鎮静作用
  • 皮膚弾力回復作用
  • 血行促進作用

【こんなときに】
アトピー性皮膚炎、傷、乾燥肌、老化肌、くすみ、にきび

ストーリー

名前の由来は、形が鳥の細長いくちばしににていることから、ギリシャ語で「pelargos(コウノトリ)」からきています。
また「graveolens」はラテン語で強い香りという意味です。

南アフリカが原産ですが、17世紀にフランスに持ち込まれ、栽培されるようになりました。
その後、アルジェリアなどのフランスの植民地で栽培されるようになり、香水の製造のため人気があったゼラニウムの大規模栽培がおこなわれるようになります。

商業用に作られた大規模プランテーションでの栽培により、安い品質があまりよくないものも栽培されるようになりました。

最近では中国やエジプトでも商業用にゼラニウムが栽培されるようになりましたが、その成分は異なるものとなっています。

また、このゼラニウムは古代より「悪霊を寄せ付けないもの」として、お守り代わりに家の近くに植えられてきました。フランスやイギリスの家の窓際にこの花を飾っている家を見ることがあります。

そして、ゼラニウム成分の中には虫を寄せ付けないものが入っており、厄払いとともに、虫よけとしても人気がある植物でした。

まとめ

調整作用があったり、ホルモンバランスを整える作用があったりするゼラニウム。

香りも癖がなく、成分もやさしいので、いろいろなものに活用したくなりました。

ただ、ホルモンバランスに影響されやすいこのゼラニウム。

女性の場合は生理中の時と、そうじゃないときの感じ方が全く違うそうです。

こういうところもアロマセラピーの楽しいところですね。

オススメの使い方は、敏感肌でなければ生理用ナプキンに1~2滴つけてみてください。
抗菌作用もあり、ホルモンバランス調整作用もあるので、嫌な気持ちが減少するかもしれません。

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