すっきりとした植物の独特な香りがする特徴的なクラリセージです。
ではこのクラリセージについて詳しくみていきましょう。
概要
特徴・製造方法
クラリセージは古くから医療のハーブとして使用されてきたこの植物は、地中海沿岸北部で自生する植物です。
大きさは高さ1メートルほどで、大きな葉っぱにたくさんの小さな花をつけるのが特徴です。この花びらや葉の先端をつかって水蒸気蒸留法の方法で精油を生成します。
効能(心)
- 神経バランス回復作用
- 鎮静作用
- 交感神経の興奮を鎮める
- 抗うつ作用
- エストロゲン様作用
- ストレス解消作用
【こんなときに】
うつ病、疲労、ストレス過多、頑張りすぎている人、不安、更年期からくる精神的不調、PMS
※鎮静力が強いので、集中力が必要な時は不向き。
効能(身体)
- 血圧降下作用
- 抗炎症作用
- 鎮痛作用
- 抗菌作用
- 抗真菌作用
- 抗ウィルス作用
- 血流増加作用
- 弱い局所麻酔作用
- 鎮痙作用
- エストロゲン様作用
【こんなときに】
低血圧、静脈瘤、痙攣、頭痛、偏頭痛、無月経、子宮内膜症、ホルモンバランス調整、生理不順、生理痛、喘息、喉が痛い、感染症、アルツハイマー病
効能(皮膚)
- 抗炎症作用
- 抗菌作用
- 抗ウィルス作用
- 血流増加作用
- 収斂作用
- 消臭作用
【こんなときに】
脱毛症、細菌による皮膚炎、多汗症、脂性肌、ヘルペス
ストーリー
クラリセージの学名の「Salvia」はラテン語の「salvere」に由来し、『救われるか癒される』という浄化の意味が含まれています。そして、このクラリセージの「Clary」も『澄んだ瞳』を意味し、昔は目ヤニなどを除去し、目をきれいにするのに使用されていたことからこの名前になりました。
クラリセージは紀元前4世紀のテオプラストスの植物の医学的使用について記されている本に登場するほど歴史はとても古いです。中世ヨーロッパでは胃の不調を和らげると紅茶が輸入されるまではとても人気がありました。
また、このクラリセージを使用したワインは麻薬効果があるととても人気があり、イギリスではホップの代わりにビールの香りづけにもつかわれていました。しかし、このビールは酔わせる力が強く、翌日具合が悪くなるものとしても有名だったそうです。
女性ホルモンを助ける作用があるので、妊婦には不向きですが、いざ、出産という分娩の時にはスムーズな分娩を助けるものと言われています。
「酢酸リナリル」の成分が多く含まれる精油なので、鎮静力が非常に高い精油です。
使用する際は濃度やタイミングに気を付けて、強く効きすぎて使用した翌日だるくなったり、集中力が減退するなど注意が必要な精油でもあります。
まとめ
歴史も古く、強力なパワーをもつ不思議な精油のクラリセージ。
相性のよい精油と組み合わせていろいろな可能性がありそうな、『魔性の女』のような存在に感じました。
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