ベルガモット(Bergamot/ラテン語:Citrus bergamia)

bergamot

香りを嗅ぐと、甘酸っぱくて、とても元気になるような香りのベルガモット。

アールグレイの香りとしても有名なこのベルガモットについて詳しくみていきます。

目次

概要

Bergamot(Citrus bergamia)

ミカン科

抽出部位:果皮

抽出方法:圧搾法

揮発性:トップノート

主要成分:酢酸リナリル、リモネン、リナロールなど

主産地:イタリア

注意点:敏感肌を刺激する可能性があります。光毒性があるので、注意。使用濃度は0.4%未満で。
(※FCF/フロクマリンフリーのものは光毒性を除去しています。)

特徴・製造方法

ベルガモットはとても繊細な柑橘植物で、特別な気候と土壌のみで生息します。

3メートルほどの高さになり、きれいな白い花を咲かせます。実はゴツゴツとした形の緑色の洋ナシのような形をしており、その果皮の油胞に精油を含み、圧搾法の方法で精油を生成します。

ベルガモットの実は酸味は弱いですが、とても苦味が強く、食用には不向きですが、香りが強く人気なので、アールグレイやレディグレイなどのお茶の香りづけや、お菓子の香りづけにも使われています。そして、香水の原料としても人気です。

効能(心)

  • 神経バランス回復作用
  • 鎮静作用
  • 交感神経の興奮を鎮める作用
  • 抗うつ作用

【こんなときに】
不安、うつ病、緊張、ストレス、興奮、不眠、疲労、更年期による心の不調、PMSによる心の不調、拒食症・過食症

効能(身体)

  • 抗炎症作用
  • 鎮痛作用
  • 抗菌作用
  • 抗真菌作用
  • 抗ウィルス作用
  • 血圧降下作用
  • 消化促進作用
  • 鬱滞除去作用
  • 抗感染作用
  • 血流促進作用
  • 殺菌作用
  • 免疫刺激作用
  • 肝臓強壮作用
  • 腎機能強化作用

【こんなときに】
むくみ、カンジダ、過敏性腸炎、消化不良、膀胱炎、消臭

効能(皮膚)

  • 抗炎症作用
  • 抗菌作用
  • 抗真菌作用
  • 抗感染作用

【こんなときに】
ヘルペス、ニキビ、アレルギー肌、肌荒れ、皮膚炎、乾燥肌、湿疹、脂性肌、乾癬、傷、ケガ、帯状発疹

ストーリー

ベルガモットはレモンとオレンジをかけ合わせて作られたとされています。起源については未だ不明ですが、東南アジアという説があります。

フランスのベルサイユで、招待されたイタリア人がベルガモットの香りをつけていて注目されたとか、オーデコロンの起源である、ドイツのケルンで作られた「ケルンの水」の中で人気があった香り等、香水の分野で人気がでました。それから、ベルガモットの芳香のエッセンスは、貴族と上位中産階級からなる国際的な顧客のための香水の作成において最も価値があり、求められている成分になりました。化粧品やあらゆる種類のトイレタリーにも使用されました。需要はすぐに供給を上回り、でベルガモットの木の栽培が強化されました。

ディオールやシャネルの香水の一部として、とても重要な役割をしています。

ベルガモットという言葉は、イタリアの町ベルガモにちなんで名付けられたイタリア語のベルガモットに由来しています。

様々な効能もあり、香りもよいベルガモットですが、光毒性が非常に強いということで注意が必要です。
それは、ベルガモットの精油に含まれるベルガプテンと呼ばれるフロクマリンが原因です。ベルガモットはこのフロクマリン成分を多く含んでいます。(グレープフルーツの24倍)。

もし、肌につけるようなものを作りたい場合はFCF(フロクマリンフリー)の精油も売っているので、そちらを使うほうがいいかもしれません。

まとめ

ベルガモットは柑橘系特有のフレッシュな香りだけではなく、心を落ち着かせるような不思議な香りです。

トップノートで他の柑橘系は香りが酸化してしまい、いい香りではなくなりますが、ベルガモットはコットンにたらして時間がたってもアールグレイのような深い香りを感じる不思議な精油です。

とても上品な精油。光毒性が気になりますが、上手につきあっていきたいです。

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