くせが強い香りですが、香辛料として食べるブラックぺッパーとは精油にすると印象が変わる不思議な存在です。
温かい、お腹がすくような香りです。
ブラックぺッパーについてみていきましょう。
概要
特徴・製造方法
胡椒は高さが5~10メートルにも達するくらいのつる植物であり、多年生の木です。
一つの茎に20~30個の花を咲かせて、50~60個の果実ができます。
この果実を乾燥させたのがスパイスです。
ブラックぺッパーは未熟な状態の実をとり、乾燥させて黒くします。
一方、ホワイトペッパーは完熟した実をとり、水に浸して皮をとり、乾燥させて作ります。
ブラックぺッパーを砕いて乾燥させて水蒸気蒸留法の方法で精油を生成します。
効能(心)
- 神経強化作用
【こんなときに】
やる気がおきないとき、人間不信
効能(身体)
- 抗炎症作用
- 抗アレルギー作用
- 消化促進作用
- 鬱滞除去作用
- 抗感染作用
- 血流促進作用
- 殺菌作用
- 抗ウィルス作用
- 免疫刺激作用
- 肝臓強壮作用
- 腎機能強化作用
- 消炎鎮痛作用
- 抗肥満作用
【こんなときに】
低血圧、だるいとき、便秘、下痢、お腹が張るとき、消化不良、胃痛、吐き気、風邪、肩こり、関節炎、リウマチ、けいれん、ひきつけ、筋肉を強くしたいとき、気管支炎、咳、筋肉痛、セルライト、むくみ
効能(皮膚)
- 抗炎症作用
- 抗感染作用
【こんなときに】
しもやけ ※フェイシャルは向かない
ストーリー
胡椒のペッパーという言葉は、「長いコショウ」を表すサンスクリット語のpippaliに由来しています。
胡椒は南インドが原産で、少なくとも紀元前 2000 年からインド料理で知られています。
紀元前 1213 年のラムセス 2 世の死後まもなく、ミイラ化の儀式の一環として、ラムセス 2 世の鼻孔に黒胡椒の実が詰められているのが発見されました。
また、胡椒は少なくとも紀元前 4 世紀にはギリシャで知られていましたが、おそらく非常に裕福な人だけが手に入れることができる珍しい高価なアイテムでした。古代ギリシャでは、黒コショウはすぐに力と豊かさの象徴になり、通貨として使用されるだけでなく、政治的影響力を得るためにも使用されました。
「ブラックゴールド」としばし呼ばれて価値が高かった胡椒は、中世のヨーロッパでは争奪戦が行われました。
肉を腐らせないようにする防腐剤・保存料としての役割もあり、臭いけしにも使われていました。
そして、コショウは、歯痛、便秘、不眠症、日焼け、その他多くの病気に役立つと信じられていました。
その後、16~17世紀になると供給が高まり、価値が下がり、だれでも手に入れることができる香辛料となりました。
今日、コショウは世界の香辛料取引の 5 分の 1 を占めています。
まとめ
このように、スキンケアには向かないですが、体を温めたり、鎮痛作用があったり、身体への良い影響を与えることができるブラックぺッパー。
料理とおなじで、ほかの精油とともに、隠し味的な存在として使ってみたい精油ですね。
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